さて、近年の医療ドラマを観ていてあることに気づきました。
情緒的なひとたちがチームを組む設定のドラマは少ない。
検証しましょう。
2つの軸を設定ます。
横軸を個人とチーム、縦軸を冷徹と情、とします。
第一象限は、冷徹で孤高(な天才)。
第二象限は、情緒的な個人。
第三象限は、情緒的な人(が中心となる)のチーム。
第四象限は、冷徹な人(が中心となる)チーム。
と見ることができます。
この分け方でドラマの設定を考えてみます。
救命救急24時の進藤先生は、第一象限。
ドラマにはよくあるパターンですね。
孤高の天才、ガリレオもそうです。
誤解のないように補足しておけば、
冷徹・孤高といっても、ここの主人公たちは、
結局情の深い、いいひとであることが多いw
Dr.コトーの五島先生は、第二象限。
仁先生もここに入ります。
小児救命の宙先生もここと思います。
第一象限も第二象限も、
かならず主人公をサポートする人がいます。
チームというほどではないですが。
医龍の主人公、朝田先生は第四象限といえるでしょう。
という構図を描くことができます。
天才がチームをつくることでより力を発揮するという設定。
いままでになかった新しい設定を持ち込んだ、
そう感じるところが、このドラマの成功の一因かもしれません。
コードブルーはどうでしょう。
これは、第三・第四象限にまたがる設定といえます。
冷徹な天才や情の深い普通の人、男女、
混じり合ったチームという設定ですね。
さて、医療系のドラマに、
第三象限「だけ」を設定としたドラマがあるでしょうか?
普通に情に流されてしまう様な医師たちのチーム、
思いつきません。
なぜないのでしょう。
それは、この設定はドラマにならないから、に違いありません。
つまり、それが日常なのです。
今後、
第三象限を設定とした医療系のドラマが出てくることを期待します。
ちなみに、医療系ではないですが、
第三象限ドラマの代表が『白線流し』だと思っています。
普通の高校生たちの日常を普通に描く。
それでも、ドラマはあるのです。